なぜアスリートは葉巻を吸うのか
本記事のまとめ
- ステファン・カリー(NBA)やアーリング・ハーランド(プレミアリーグ)などのアスリートも葉巻愛好家として知られる
- 健康の重要性を誰よりも理解しているのはアスリート本人であり、その上で多くのアスリートに選ばれる嗜みこそが葉巻である
世界最大の葉巻消費量を誇るアメリカ。その本場アメリカのシガーバーでの定番と言えば、大きな革のソファー、豊富なお酒のラインアップ、テレビで必ず流れる「スポーツの試合」。そう、葉巻愛好家の多くはスポーツが大好きなのだ。NBAやMLBの多くのスタジアムの中には、葉巻が楽しめるバーやラウンジが併設されているほど。でも観客だけでなくアスリートたちも実は葉巻が好きなことはご存知だろうか?
伝統に満ちたスポーツの世界における葉巻カルチャーと多くの一流アスリートが葉巻を愛してやまないその理由について今回解説をしていきます。
スポーツと葉巻の伝統
試合に勝利したアスリートがロッカールームで葉巻を片手にお祝いする光景は誰もが一度は目にしたことがあるでしょう。1996年のNBAで優勝しMVPにも輝いたマイケル・ジョーダンが葉巻をくわえてトロフィーを持っている写真はあまりにも有名。
いつしかスポーツの世界では葉巻は勝利や成功を象徴するシンボルとなりました。近年ではステファン・カリー(NBA)やアーリング・ハーランド(プレミアリーグ)などのアスリートも、チームの栄光を葉巻で祝っています。
マンチェスター・CのCL初優勝を祝うアーリング・ハーランド via Instagram
しかし、いつからアスリートの間で葉巻と勝利が結びつくようになったのでしょうか?
1910年代頃から、あの伝説のプロ野球選手ベーブ・ルース (MBL) など葉巻好きで知られるアスリートは多くいました。しかし、現在の葉巻カルチャーを生んだのは1950年代のセルティックス(NBA)のコーチを務めたレッド・アワーバックだとされています。
アワーバックは自分のチームの勝利を確信すると、試合が終わる前でもコートの端で葉巻を吸って勝利を祝うことで知られていました。
この光景はビクトリー・シガー(勝利の葉巻)としてファンから親しまれ、他のチームやスポーツでも勝った後に葉巻を吸う伝統が広がるきっかけを作りました。
今ではバスケットボール選手だけでなく、アメフト、野球、ホッケー、サッカー、そしてオリンピック選手でさえも葉巻で勝利を喜ぶ文化がグローバルで根づいています。
選手が葉巻を選ぶ理由
テレビでいつも見ているあのスター選手も一人の人間。誰でも同じように息抜きやリラックスの時間が必要なのです。葉巻にはリラックスの効果があると言われ、日々過酷な環境で生きるアスリートに取っては、葉巻をじっくり楽しむ時間が心のオアシスなのです。ビクトリーシガーだけでなく、日頃から葉巻を嗜むアスリートも実は多いのです。
とは言えアスリートにとって体は資本。たばこ製品を本当に利用しても大丈夫なのか疑問に思う方も多いでしょう。健康の重要性を誰よりも理解しているのはアスリート本人です。自身のパフォーマンスに影響を及ぼすかもしれない嗜みにはそう簡単には手を出すわけにはいきません。それを理解したうえで多くのアスリートが選ぶ嗜みこそが葉巻なのです。
紙巻たばこと違って、葉巻の場合は煙を口に含んで香りを楽しむため、肺に煙を入れることはありません。そのため、比較的健康への害が低いとされ、肺活量や心肺機能を重要視しているアスリートにも広く楽しまれているのかもしれません。葉巻は多くのアスリートを今日も支えているのです。